バンズリーハウス


コッツウォルズの田園地帯と、可愛らしい村落を幾つも通って…グロスタシャー州のバンズリー村に、世界的にも有名な、ローズマリー・ヴァレイ女史の私邸、バンズリーハウスがある。
今回訪ねた中では、比較的小さなガーデンの部類に入るが、それでも4エーカー、約5,000坪の広さだ。訪ねた日は平日で、しかも、回りには何もない山奥(?)にある個人庭園に、沢山の人々が訪れていた。
建物は、約300年前の物、オブジェ等の庭の石は、200年前の物と、大変な歴史がある。狭い入口を通り、ガーデンに出る。建物の正面から見た、カラフルなボーダー、3階建ての石壁一面に這うハニーサックルに感嘆する。私邸ながら、沢山の見せ場を持つ。筆頭は、英国園芸雑誌に、必ず登場する。ゴールデンレイン(キングサリ)と、アリウムのボーダーである。正式名Laburnum walk 実際目の辺りにすると、「エッ、こんなに小さいの?」と思うほど、せいぜい二人で並んで歩ける程の道幅だがシャワーの様に上から降る黄色と、ボーダーの紫色のコントラストが見事。彼女は、このシーンで一躍有名になった。それ迄は、四人の子育てに明け暮れる、庭いじりの好きな専業主婦だったらしい。しかし、夫君でデイビット('84没)と30年余りかけて、現在のガーデンを造った。今では、チャールズ皇太子の、庭の相談役を勤める。恐らく英国でも最も多忙で有名なガーデンデザイナーである。