シシングハーストキャッスルガーデン

イングランド南東部ケント州にある。ロンドンから車で一時間半。高速M25〜26、A229Crambrookへ、さらに、A262でTenterdenへ。ハーブ愛好家にとっては、『聖地シシングハースト』である。作家ヴィタ・サックヴィル・ウェストとその夫ハロルド・ニコルソンがその生涯の30年以上をかけて、造り上げた庭である。ヴィタは、結婚後もかの有名な作家バージニアウルフと同棲したり、若い頃から、女性と出奔したり、つまりは同性愛者であった。夫ハロルドも同様であったというが、二人は生涯夫婦であり続けた。庭にかける情熱が、二人をパートナーとして結びつけていたのだろうか。16世紀に建てられた広大な貴族の屋敷シシングハースト城には、今も、二人の次男が住んでいるという。シシングハーストで特に有名なのは、”ホワイトガーデン”の美しさだ。残念ながら、中央パーゴラの白バラがまだ咲いていなかったが、(バラはあと2週間後位が見頃だと思う)それでも白い花々とシルバーグリーンのリーフ類を集めたガーデンは、十分ゾッとさせる程美しい。ローズガーデンも同様、少し早かったのが残念だった。コテージガーデンのカラフル、それでいて落ち着いた美しさには、圧倒される。赤 、黄色、オレンジの花々を使いながら、それ以上にグリーンを多く配し、(日本の場合は、グリーンに比して、花の色の量が多すぎる)また、背景の建物の色、扉の色、石畳の色などが、花の派手な色調を抑えている。シシングハーストにいた時間は僅か一時間半で、写真を撮るだけで精一杯。しかし、一日いても足りないかもしれない。また来ようと、心に誓った。